2005年05月14日

小説が生まれる瞬間

5月13日

達郎が変な本をおすすめしてくれた。
保坂和志という人の本で、小説を書くことについて書いた本だ。

著者の小学生の時のエピソードが、とりわけ面白かった。
社会の授業で先生が、
「"昔"というのは、いつのことでしょう?」という問題を出し、
生徒全員に、小さな紙に書かせたのだそうだ。

集まった紙を先生がパラパラ見ながら、読んでいく。

「一之瀬、10年前」
「二階堂、50年前」
「三船、100年前」
「四谷、10年前」
「五十嵐、50年前」
「六会、50年前」

すると、一人だけ、

「七条、お母さんのお母さんのお母さんが生まれる前」

言った子がいじめられっ子だったこともあり、
教室は大爆笑。でも、この答えだけが小説が生まれる瞬間だったと、
作者は続ける。

いろんな切り口で、"昔"というテーマを考えたいと思った。
大事なのは、この面白さ、
「お母さんのお母さんのお母さんが生まれる前」の面白さは、
わかりやすい、ということだ。手ざわりがある、ということだ。
posted by 鈴木厚人 at 09:51| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
舞台美術担当の山田果林さんに、
なんの予備知識も説明せずに、
同じ質問
("昔"というのはいつのこと?)をしたら、

「桃太郎の時代?」

という答えが返ってきて、
とても素敵だなあと思いました。

Posted by 鈴木厚人 at 2005年05月16日 12:25
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