2005年04月16日

洗剤を飲む女の潜在能力

4月15日

今回の公演から印象に参加している美里は、まだ巧い役者ではない。
19歳だし、芝居の経験も、人生の経験も少ない。
ここ数回の稽古場では、どう自分を表現していいか迷っているようで、
元気もなかった。
僕が求める役者の能力は、本当にスタンダードなんだけど、
発想力と技術力、そして、集中力で、
美里は、そのどれもまだ足りないかなあと思っていた。

そうしたら、突然、洗剤を飲んだ。
エチュードをやっている最中に。
もちろん、演技の流れでは自然だったのだけど、
それでも驚いた。
稽古場は小学校の家庭科室で、
手の届く範囲に流し用の洗剤があったからなのだろうけど、
それでも驚いた。
(エチュード終了後、口はゆすいでいました。)

その日は、他の役者の人達がとても良かった日で、
しかも、美里は自分の実力の足りなさを自覚しているフシがあって、
追いつめられた上での飛躍の演技だったのかなと思う。

必ずしも、洗剤を飲むことがいいことだとは思わない。
なんか、体育会系のノリだしね。
でも、彼女は、演技の流れの中では自然だったし、
僕はその洗剤を飲む演技に、引き込まれていた。
つまり僕は、彼女に、
役者としての集中力と、見られたいという欲望の強さを感じたのだ。

見られたいという欲望は、役者なら誰でも持っている。
(言い換えれば、愛されたいという欲望は、人間は誰でも持っている。)
でも、持っていること、と
「表現=行動によって他者を動機付け」すること、は違う。
彼女は、稽古場の中で表現することに、今回は成功したのかな、と思う。
posted by 鈴木厚人 at 10:11| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この芝居をする直前、一緒に組んだエチュードでも、美里は驚かせてくれた。美里だったから、驚いたのかもしれないけど、いや、それ以上の勢いも迫力もあった。美里にはいつもどこか自信がなくて、前に出れずにはにかんでしまうところがあったから、これを機にもっといろいろ遊んで楽しんで欲しいなと思った。

舞台が金銭を要求するエンターテイメントである以上、一生懸命やるだけじゃ足りない。でもこういう発見とか成長があると、どんどん面白くなってきます。稽古は毎回、充実してて楽しいです。脚本への期待が高まりますね。
Posted by ビート at 2005年04月16日 18:21
一概には言えないことですが、
非常に面白い状況でしたね。
あ、初。
Posted by バトルフィーバーフキハラ at 2005年04月17日 00:00
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