2006年01月16日

人間関係ショートカット症候群

鳥の眼・蟻の眼・象の鼻 vol.5
「人間関係ショートカット症候群」

2006年の1月も半分を過ぎて、
今年の目標なるものを立てたいと思う。
その名も、"人間関係ショートカット症候群"をやめる。
読んで字の如く、人間関係におけるもろもろを、
ショートカットしようとする悪癖をやめたいのである。
これは、現代の若者に顕著である。
なぜなら、携帯電話が悪い。今更ながら携帯電話批判だ。

日本語には「急がば回れ」という有名な日本語がある。
これは、人間関係にも言える。
私が高校時代の頃、学園祭でナンパすると、
もれなく女子高生の自宅の電話番号がもらえた。
携帯電話の普及率は、まだわずかだったから、
連絡先は、ありがたいことに相手の自宅だったのだ。
当然、女の子の自宅には、その家族が生息している。
四人家族なら、ご両親様が出る確率は50%。
そして、天気予報は50%でも、大抵、雨が降るものである。

今、思えば、幸せな時代だった。
自分の親とだって話さない反抗期の少年が、
恋する相手の親と会話するのである。
まったく、スリリングなこと、この上ない。
そして、電話口に出る、ご両親様の声の質で、
大体、その家での、その女の子にとっての、
私の評価がわかったのである。
母親が、「今、娘に換わりますね。ふふふ」と言う、
この"ふふふ声"が聞こえたら、こっちのもの。
母親に気に入られることは、
恋の道を「急がば回る」ことだったのである。

ところが、携帯電話の出現は、
両親もしくは、良心を経由せず、
少年と少女をダイレクトにつなぎ始めた。いろんな意味で。
そして、便利だ!を合言葉に、
あらゆる、「急がば回る」人間関係を、
みんながショートカットし始め、それは、あっという間に広がった。
「俺には関係ない」「私には関係ない」と多くの人が言い始め、
自分の内側の円と縁を狭くしていったのも、同じ頃だったと思う。
(こっちは、俺には関係ない症候群である)

敢えて言えば、何もケータイしてなかった"あの頃"はよかった。
でも、だからと言って、ケータイを捨てる気はさらさらない。
ただ、人間関係の面倒臭い部分を、
「めんどくさいな〜」と呟きもせず、
ショートカットしていくことは、あまりよくない気がしてきたのである。

まず、「めんどくさいな〜」と呟くことから始めたい。
「俺には関係ない」と呟くのをやめることから始めたい。
道が、短絡化したのならば、同じ道具で、道を増やせばいい。
ショートカットしたものと、もう一度、つながればいい。
面倒臭いことを面倒臭がりながらやりたい、そう思うのである。


鳥の眼・蟻の眼・象の鼻シリーズ
vol.1「北朝鮮と思想を伝える演劇」
http://inzou.seesaa.net/article/5523585.html

vol.2「出会わなきゃ系サイト」
http://inzou.seesaa.net/article/5708355.html

vol.3「芝居と演劇の違いとは何か?」
http://inzou.seesaa.net/article/6347260.html

vol.4「東京的でもなく、地域的でもなく、インターネット的に。」
http://inzou.seesaa.net/article/7646933.html
posted by 鈴木厚人 at 22:59| Comment(0) | TrackBack(0) | つぶやき手帖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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